ファムの人形物語

究極のつげ櫛

ゴールデンウイーク中にどうしてもお訪ねしたい所がありました。

確かこのブログで、私が高校生の修学旅行でつげ櫛を買って、大切に大切にしていたのに、使ってほどなく歯が欠けて、それがトラウマになった話をご披露した事があったかと思います。

その頃はまだインターネットなどない時代でしたから、情報はガイドブックに頼るしかなく、京都の有名なお店を訪ねたのですが、子供の小遣いで買えるものなど、たかが知れていたでしょう。 
おそらくお土産品として作られたものだったのでは?と思います。

15~6年前に浅草のよのやさんに行って求めた時も、歯が欠けたらどうしようと、荒歯、それも鬼荒という歯の櫛を求めたのが、私の櫛道楽の始まりでした。

本物のつげ櫛はそう簡単には折れない事がわかって、中歯のものも買い揃えました。
その折に大女将さんに大変良くしていただいたのも、櫛にまつわる思い出として残っています。

つげ櫛
ルージュ(ネオブライス/ルージュノワール)

今回お訪ねしたのは、大宮にお住まいのつげ職人 広島政夫さん。
何気なくネットを検索していたら、人間国宝級の方がいらっしゃるという事がわかり、居ても立ってもいられなくなりました。

お電話で予約をしてからお訪ねしました。 お供はちょっと早いけど浴衣を着たルージュさん(ネオブライス/ルージュノワール)。

つげ櫛

今まで私が使っていたものは、1センチの中に5~6本の歯の櫛。
それが、広島さんは10本から20本という信じられない細工をされる方なのです。

つげ櫛

お目に掛かると、早速色々な櫛を試させて下さいます。

貴重な櫛の数々と、興味あるお話で、あっと言う間に時間が過ぎて行きます。

「棒の付いたのを作れないなら、櫛職人とは言えないよ。」とおっしゃってました。

つげ櫛

ちょっと写真がピンぼけで申し訳ありません。
皇室の方のご成婚の折に、おすべらかし用に櫛を納められた事や、昭和天皇に日本髪用の櫛13点揃いを献上した事も、広島さんの櫛の素晴らしさを証明する経歴でしょう。

つげ櫛

遺跡から発掘された櫛を復元した事も…。
一体どんな髪型に使ったものなのかしら?

お部屋の中には貴重な資料が一杯。 電気の傘などが映り込んで、残念ながら写せないものもありました。

つげ櫛

こんな可愛い飾り櫛もありました。 絵を描いたのは別の方だそうです。
解かし櫛としても使えます。

つげ櫛

迷った末に選んだのは、こちらの櫛。
1センチに16本もの歯があります。
このタイプは今までに63本。 私で64人目のようです。

つげ櫛

肉眼で櫛の歯が見えないほどの細かさ。

広島さんは現在82歳。 これほどの櫛が作れるのはお体がお丈夫な証拠でしょうが、益々お元気で作って頂きたいものです。

つげ櫛

次の企画に使いたいと思って、こんなミニチュアの櫛が収められた額も頂戴しました。
いずれご披露する時が来ると思います。

つげ櫛

お土産も沢山頂いて、我が家にあるつげ櫛はこんな感じになりました。
まだパリの自宅に鬼荒と中歯を置いています。

右端のはずいぶん前に知人から頂戴したもので、国産のつげ材ではありませんが、ブライスの髪を解かすのに使っています。
ブライス用なので、椿油に漬けることはありません。

つげ櫛

今まで広島さんはテレビの取材などをほとんど断って来られたそうですが、15日にお昼の番組に出演されるそうです。
きちんとつげ櫛を作る職人さんがあまりにいなくなったので、つげ櫛とはこういうものだという事を話さなければと思い始めたそうです。

つげ櫛

私も今回折角素晴らしい櫛を手に入れたので、丁寧に使用して、長く愛用したいと思います。

広島さんをお訪ねの際は必ず電話で御予約を(午後3時半以降)。
  広島つげ櫛店 さいたま市大宮区吉敷町1-13
            TEL 048-643-3386


※写真撮影及びブログとインスタグラムへの掲載については、広島さんのご了承をいただいております。



























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